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倫理委員会と待機リスト 2022年01月21日

日本に暮らしていると感じませんが諸外国に於いて、臓器移植は治療の最優先と位置づけられています。その理由は延命ではなく根本的治療だからです。

しかしながら、日本では欧米と比較して臓器の供給が極めて少なく、長期間待たなければ順番が回って来ません。そのため、多くの人が待機中に命を落とされるか或いは、そもそも移植治療をあきらめている方が大半と思います。

その様な現況から、海外へ行き臓器を求めるのですが近年に至り、それは容易な事ではなくなりました。

日本人が渡航して臓器移植を受けるには移植の適応検査後に倫理委員会を招集して、その承認を得なければなりません。
倫理委員会に於いて、日本人患者に対する移植術が適正との裁定に至った場合に限り、待機リストへの登録が認められます。

さらに、重要な事は待機リストの上位に登録し、他の待機患者より優先して移植治療を受ける必要、もしくは強い要望があります。

例えば通常3~5年待たなければ心臓移植の順番が回ってこない場合、病状によっては待機中に命を落としてしまう事態も想定されます。

手術・入院代金に加えて上位登録の諸費用が外国人患者には必要となります。
数ヶ月以内に臓器移植を希望する場合は当該、医療機関への寄付金や研究開発費の協力金の提供が求められます。
自国民より日本人の命を優先して助けたいからと、移植手術が受けられる訳ではございません。

この費用が米国では1~2億円求められたりします。その一方、所得や物価水準が低い国では数百万~1千万円程度の寄付金にて了承を得られる場合もあります。(医療関係者への謝礼金も含みます)

私どもNPO(非営利活動法人)の性格上、諸費用が高額の国よりも患者負担が少なくて済む、所得水準が比較的に低い東欧や新興国を訪問し、交渉を重ねています。

もちろん、米国へのご案内も致しておりますが、手術の成功率(5年後の生存率)が1~3%の差異であれば実績豊富な新興国の選択も有力と考えます。
※生存率は帰国後のフォローアップの優劣に左右されます。私達は責任を持って医療機関への交渉、もしくは手配を致しております。

最近の渡航事例(肝移植)
本年1月9日夜行便にて日本を出発し、明朝現地着。
1月11日より各種検査の実施17日に終了。
1月19日倫理委員会を招集。昨日20日承認。
余命の関係から帰国せずに、現在ドナー待機中。

倫理委員会へは患者夫妻(40代・余命半年)とNPOから2名が参加しました。
対して病院側は副院長及び学識経験者他9名が列席し、質疑応答が交わされました。
また席上、肝移植の進め方に付いて、主任外科医がCT画像スクリーンを指さし、説明がなされ終決となりました。

余命診断が伴わない透析患者の場合
腎臓移植も上記と同様の手順となります。体調不良の患者以外は一旦、日本へ帰国してドナー待機します。待機リストの上位に近づくと連絡が届きます。
血液型・体格・病状により待機日数は個人差が生じます。通常は60日~180日程度です。詳しくはお問い合わせください。

渡航の心構え
私達と患者側に上下の関係はございません。
同じ目線に立ち、一致協力して大願成就に邁進するのが基本的な考えです。

渡航に際し心掛けて頂きたいことは、臓器を貰う事は、命を貰うのと等しく、唯一残された根本的治療方法です。渡航先の医療関係者に対しては、感謝の気持ちと謙虚な姿勢を忘れることなく、臨んで頂きたく存じます。

あとがき
今日までの様々な経験や知識あるいは反省点を踏まえ、総合的に考慮した結果、各種臓器の移植手術を実施している大規模な総合病院に限定して案内する方針となりました。

患者様の安全性、手術の成功率、加えて渡航国の法令に照らし、日本人に対する移植術の遂行が適正であるか否か、様々な観点から調査確認もしております。

※2年前より、中国・インド・メキシコ・東南アジア・中近東・南米・中南米・アフリカ諸国への案内は致しておりません。コロナ感染の終結後も渡航計画はございません。ただし肺・心臓移植はインド・中国の移植センター(ベット数1,000床以上)案内を再開する計画はございます。
その理由は肺と心臓に限り外国人への移植を国家が承認しているからです。

令和4年1月21日 海外移植コーディネーター記



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